スピードバンプの理由はいくつもあった。火をつけたインテル,後を追ったデルやゲートウェイ,MSやヤフーまでその力をとどめることはできなかった。すべての,ドットコムに携わる者たちの慟哭。最後まで抵抗していたアップルも引き金を引いてしまったが,ここからが,勝負であることは,間違いない。
24時間で株価が半分にも下落したアップル社だが,29日,CEOのスティーブ・ジョブズは,社内ミーティングでレイオフは行なわないこと,ハードウェアエンジニアリング・チーフなどの所要ポストを埋めること,重要度の低いプロジェクトを後退させることを述べた。
1日で株価が半分になるというアップル社の「スピードバンプ」現象(StockMaster)は,運が悪かったというにはすませられない出来事だった。確かにインテル社の株価暴落(StockMoster)「インテルショック」からどうやらPCメーカーの限界が見えたらしいという雰囲気が漂い,そこにアップル社の業績下方修正は「成功していたPCメーカーのひとつとして」火に油を注いでしまった感じだ。だが,ヤフー社も(StockMoster),マイクロソフト社も(StockMoster),動きは同様。たまたまアップルは持ちこたえていた線が切れてしまったにすぎないことがわかる。米国の景気後退と,ドットコム企業に対する冷めた見方と,それらの事情が重なった暴落と考えるのが適当であり,キューブを悪者扱いにする見方や,アップルが業績を上げていないという見方は間違っている。
デル社も(StockMoster),ゲートウェイ2000社も(StockMoster)同様。アップルのスピードバンプは,たまたま目立ってしまっただけに過ぎない。厳しい見方(ZDIIの記事)をする向きがあるが,おおむねとってつけた理由に過ぎない。今は強気買いに出ていい段階だ(米国ヤフーニュースの記事)。赤字報告を出したわけでもなし,40億ドルの資産も保有している。まだまだ,勝負は,これからだ。
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